【対人】煩わしい人間関係はもういらない?ご近所付き合いは必要なのか考えてみる

田舎暮らし

「人は一人では生きられない」という言葉をよく耳にします。

 

自分が若いうちや健康で暮らしている間は、そのような言葉を聞いてもあまりピンとこない人が多いのではないかと思います。

 

私も20、30代までは一人でも大丈夫!何とかなるでしょうとかなり楽観的に考えていたように思います。

 

でも40代独身である今は、だんだんと健康に自信がなくなってきたことや、60代まであと15年程しかないことに気づいたらこのままでは大丈夫ではないかもしれないと少し不安な気持ちにもなってきました。

 

先日、久しぶりに大学時代の友人と会って近況報告も含めいろいろ話をしました。

 

彼女は20代で結婚をしましたが子供はできませんでした。ずっと夫婦で共働きをしていますが「老後」にとても不安があるとのことでした。

 

私からしてみると、夫婦そろって正社員で働いていているし子供にお金がかかることもないのだから、さぞかし老後は夫婦二人で悠々自適な生活をイメージしているのだろうと勝手に思い込んでいました。

 

でも、なぜか彼女は「おひとりさま」になった時の生活のことをとても心配していました。私にはそれがとても不思議でした。

 

平均寿命でいえば、「女性」のほうが男性よりも長生きすることになりますので、老後は女性が一人で暮らすという確率が高くなります。

 

彼女の不安は、高齢になった時に自分が一人暮らしで何かあっても、子供がいないので頼ることはできないし、兄弟や親戚、ご近所さんともあまり付き合いが無い状態なので、

 

もし家の中で「孤独死」をしても、しばらく誰にも発見されないんじゃないかというのが彼女が言う老後の不安の一つでした。亡くなるのは仕方ないとしても発見されないのは嫌とのことでした。

 

孤独死などは独身者の問題かと思っていたところがあったので、まさか既婚の友人からそのようなことを聞かされると思っていなかったのでとても意外でした。

 

そして、これは誰にでも起こりえる問題なのかもしれないと思い「私達は老後に向けてどうすれば安心して暮らすことができるのか」をテーマ?に二人で語り合ってしまいました。

 

そんな中、私は数年前に近所で起こったある出来事を思い出しました。

 

季節は夏。ちょうど今日のようなとても暑い日でした。私の家から歩いて5分程のところに80代のお爺さんが一人で住んでいました。

 

私が小さい頃は、その家には3人家族が住んでいて奥様や娘さんが犬の散歩する姿をよく見ていました。

 

とくに奥様は気さくな方でご近所の方とも頻繁に交流をしていたので、私の母親も当時はよくその家に行き来をしていました。

 

しかし、状況が変わったのはその奥様が病気で亡くなってからです。もともとその家のご主人は近所でも少し気難しい人で有名でしたので、奥様がいなくなったその家にわざわざ行こうとする人はいませんでした。

 

40代の娘さんもいましたが、持病を抱え少し精神疾患もありましたのでご近所付き合いをしているようには見えませんでした。完全に孤立していたように思います。

 

そして翌年、その娘さんも自宅で亡くなりました。原因は不明です。あっという間にそのご主人は一人になってしまいまいました。

 

少し離れたところに弟夫婦が住んでいましたが、兄弟仲が悪くまた本人が誰にも世話になりたくないという性格だったため兄弟や親戚ですら全く行き来はなかったようです。そんな状態が2年程続いていました。

 

そして、夏のある日。

 

そのお爺さんの弟さんから訃報の連絡がありました。「兄が自宅で亡くなっていたと警察から連絡があった」とのことでした。しかも、死亡推定日は約1週間前とのことでした。

 

第一発見者は新聞屋さんでした。新聞がずっと溜まっていたためこれはおかしいと思い警察に連絡したそうです。

 

弟さんもここ一ヶ月くらい様子を見に行っていなかったようで、発見が遅れたことをとても悔やんでいました。でも、そんな時こそ「ご近所付き合い」の威力が少なからず発揮されるところでしたが、

 

運悪く倒れた時が「夜」だったたようで、1週間ずっと電気が点いたままだったために周囲も異変に気づくことができませんでした。

 

もし夜に電気が消えていればきっと誰かが様子を見に行ったと思います。もしかすると命も助かったかもしれません。私の家からもそのお爺さんの家は見えるので、気づけなくて申し訳ない気持ちにもなりました。

 

普段は行き来がなくても、近所でお年寄りの一人暮らしの家があればやっぱり古くから知っているのでなんとなく気になってしまいます。

 

ここ最近は田舎のご近所付き合いもつかず離れずの人間関係が多くなっていますが、お互いの家のことはよく分かっているのできっと何かあった時には助けてくれるような気がしています。

 

そこのご夫婦は、定年まで教員をしていたのもあり近所でも有名な裕福な家でしたので、まさかこんな最期を迎えるなんてきっと誰も思っていなかったと思います。

 

「お金」だけではどうすることもできないことがあるのだと思った出来事の一つでした。

 

「人間関係」は本当にとても面倒くさいです。私は過去に何度も転職や転勤をしているためいろいろな職場で働いてきましたが、必ずといっていいほど意地悪で嫌なことを言う人が一人はいました。

 

その人がいるせいで会社に行きたくないと思ったことは数えきれないほどあります。むしろ、全員が優しくて良い人達ばかりがいる職場で働いたことはないかもしれません。

 

さらに、田舎に住んでいると近所の人達があることないこと噂している様子もよく目にします。最近会社を辞めた私もきっと噂されているのでしょうね。本当に人間関係は面倒くさいですね。

 

いっそのこと誰とも付き合わず煩わしい人間関係は断って自由に生きていこうと思いたくもなりますが、お金だけあっても良好な人間関係だけは買えないことがあのお爺さんを見てよく分かったので、

 

私はこれからもご近所付き合いも含め人間関係は大事にしていきたいと思っています。ただ、面倒くさいことには変わりはないので、自分が可能な範囲でつかず離れずのほどよい距離感で人間関係を大事にしていけたらいいなと思っています。

 

最後に、私が思うご近所付き合いのメリットをいくつかあげてみたいと思います。

 

1.食費が浮く(畑でとれた野菜など定期的にもらえる)

2.防犯になる(見かけない車や人が歩いているだけでもすぐ情報が入る)

3.地域の裏情報が入る(ネット検索では絶対に出てこない話です)

4.生存確認がある(良くも悪くも元気でいることを気にしてくれる)

 

これが良いかどうかは人によって意見が分かれるところだと思いますが、「遠くの親戚より近くの他人」ということわざもありますので、ご近所付き合いについてはひとまず少しは必要としておきたいと思います。

 

既婚でも「おひとりさま」になる可能性はあります。自分が人生の最期を迎える時はどうしたいのか、今から少しでもイメージしていくことは必要かなと思います。

 

私の周りには独身の「おひとりさま」がたくさんいますので、田舎でも、おひとりさまが気軽に交流できるコミュニティや老後の暮らしをサポートするネットワークなどができればいいなと思ってます。

 

そして「おひとりさま」でも老後が明るく楽しく暮せるようになればいいなと心から思ってます。

 

それでは、また。

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