【転職】40代で未経験の業界へ転職!初めての公共文化施設のお仕事について(その2)

コンサート

公共文化施設に転職して、もうすぐ1ヶ月半が経とうとしています。

 

入社して2ヶ月目だというのにも関わらず、仕事に慣れてきたどころか毎日ほとんど仕事が無く、相変わらず私は仕事が覚えられていない状態でいます。

 

新型コロナの影響は「公共文化施設」にも大きな打撃を与えています。

 

私の勤めている会館は、大ホールがある娯楽性の高い施設ですので、娯楽などを求めてたくさんの人が来てくれないと私達の仕事はありませんし、収益もありません。

 

イベントが中止になれば、チケット販売は無いので窓口には誰も来ません。そして、売り上げもないので、それに関係する事務処理もなし、予約などの電話もかかって来ない、宣伝や広報活動もできない、部屋を使用しないので頻繁な掃除も必要ない、館内を歩き回る必要もないという具合です。

 

もちろん暇なのは私だけではなく、パートさんを始め、舞台担当者、清掃担当者、設備管理担当者、そして館長まで、一日中ほぼ無言のまま狭い事務所の中で全員が席についている状態でした。

 

以前勤めていた会社は、仕事が忙し過ぎてお茶を飲むことも忘れてしまうくらい慌ただしく毎日が過ぎていったので時間が経つのを早く感じましたが、今は、仕事がなく同僚と話す話題といったらプライベートのことばかりなので一日がとても長く感じます。暇すぎるのも辛いです。

 

ただ、毎日こんなにのんびりと過ごしていても、ちゃんと給与(月給)をいただけるのはありがたいと思わないといけないですね。

 

給与は前職の半分くらいに下がりましたが、「高収入」を失った代わりに通勤時間が片道10分となり「時間」にかなり余裕ができたことは、私にとってはお金以上の価値がありました。今までは通勤に片道1時間かかっていましたので。

 

前にどこかで、「何かを得るためには、何かを捨てなければならない」という言葉を目にしましたが、なとなく今この言葉の意味が少し分かったような気がします。

 

以前勤めていた大企業の高収入や安定を維持したまま、「時間」も「健康」も「精神的余裕」も手に入れるのは私にはかなり難しいことでしたので、まずは「時間」を基準に今の仕事を選んだことはそんなに間違ってはいなかったと信じたいです。

 

入社した9月の時はもっと仕事がなかったので、毎日定時退社をしていました。帰宅してから夕飯をゆっくり食べて、家のことやったり、自分の好きなことを楽しんだりと時間的な余裕が生まれ、仕事と両立できているという実感がありました。

 

ただ、職場の人たちは、私が入社してからずっとこの状況は「異例」だからと何度も言っていたので、緊急事態宣言が解除され、本格的に行事が入ってきたらどうなるかと不安な毎日でもありました。

 

話は変わりますが、私が採用となったこの公共文化施設の「職員」ですが、一般的に市の職員など「公務員」と言われる人達が働いているというイメージを持つ人が多いのかなと思います。

 

でも、実際には、各自治体の財政悪化などの理由から、採算を重視する「財団法人」「民間企業」などが自治体から委託されて施設運営をしているところがとても多いです。(指定管理者制度といいいます)

 

ですので、公共文化施設の「職員」は「公務員」ではないことが多いです。そして、私はその運営を任されている会社に就職しましたので、公務員ではなく普通の「会社員」です。

 

また、公共文化施設には、運営を委託された会社の従業員以外にも「清掃会社」「設備会社」「舞台制作会社」など会館の業務に関係する人達が常に勤務しています。

 

傍から見ると事務所にいる人達全員が会館の「職員」に見えてしまいますが、実際には各会社の「従業員」が寄せ集まって会館の運営がされています。

 

何かのイベントを行う際には、その集められた各会社の人達とうまく連携を取りながら、各自がそれぞれの役割を果たし、安全に問題なく業務を遂行していくことが必要となります。常に「チームワーク」が求められる仕事なんですね。

 

ちなみに、この公共文化施設の「収入源」なんですが、大ホールで行うコンサートのチケットの売り上げなどがメインの収入源だと思われる人も多いかもしれません。

 

でも、実はちょっと違います。少なくとも私のいる田舎の公共文化施設にはそれはあまり当てはまりません。

 

なにしろ、田舎ですと年間で数えるほどしか有名人が来ませんので、それだけですとまったく収入になりません。むしろ、有名人によってはチケットが売れず赤字になることもよくあります。

 

こういった田舎の公共文化施設の「収入源」ほとんどは、「貸館」の施設利用料でまかなわれています。

 

貸館とは、その会館にある「大小ホール」「会議室」「リハーサル室」「和室」などを一般の人に有料で貸し出すことをいいます。

 

部屋を借りるためには、「施設使用料」を支払うほかに、もし館内の備品(机・椅子以外のもの)を使用する場合には、別に「追加料金」がかかります。

 

例えば「大ホール」ですと、コンサート以外にも年間で数多くの企業や団体が講演会などを開催することがよくあるため、マイク、演台、プロジェクター等の追加料金が発生します。全部を合計すると「貸館」だけでかなりの収入になります。

 

コロナの影響が無ければ、今ごろはほぼ毎日のように「貸館」の予約が入っていたはずだったようですが、10月になって緊急事態宣言が解除されたとはいっても、どこの企業や団体も人を集めることにはかなり慎重ですので、相変わらず予約はほとんど入っていません。

 

これは茨城県内の他の公共文化施設も同じだと思いますので、とくに運営を委託されている会社は採算が取れず頭が痛い状況が続いていると思います。

 

「貸館」の際の私の仕事ですが、基本的には「借りる側」(企業や団体等)のサポートのみになります。会館職員は「貸す側」の立場になりますので、会館の備品などを正しく丁寧に使用してくれているのか確認することが仕事になります。

 

例えば、企業の研修会があった場合は、机や椅子のセッティングや片付をするのは「企業側」になります。会館職員は、企業担当者からの質問対応や途中で様子を見に行く程度になります。

 

その他の仕事は、今のところは、会館のホームページ、SNS、サイネージ(電子看板)の更新や、宣伝広報活動(チラシ制作等)、舞台の裏方補助、館内の見回り、帳簿締めなどです。

 

業務内容は、公共文化施設によってかなり違いがあるとは思いますが、私が勤めている会館は少人数ですので、気がついたら何でもでやる誰でもできるようにするというスタンスのようです。慣れないと大変ですね。

 

入社2ヶ月目に入り、最近は年上の男性職員からよく厳しい言葉を言われるようになりました。きっと入社してから1ヶ月以上経つのに、私がその人が思っているほど仕事ができていないからなんでしょうね。

 

その男性職員は、もう10年近く会館に勤めているので仕事のことは何でも分かっている人です。ただ、もともとなのか口数が少ないため、どうしても仕事のことを何度も聞き返してしまうことが多くなり、いつもイライラさせてしまっています。

 

すでにギクシャクした関係になってしまいましたが、何かとペアで仕事をすることが多くあり、先日もまたイライラさせてしまいまいました。

 

子供向けのイベントがあった時に、私がただ部屋の隅に立って子供たちの様子を見ていたところ、突然声をかけられ、

 

「こっちは大変なんだから手伝ってよ。そんなの言われなくても状況みてわかるでしょ」と、怒ったようにその男性職員に言われてしまいました。

 

突然言われて驚いたのと、相変わらず事前に説明がなかったので、そんな言い方しなくても…と私もちょと腹が立ちましたが、

 

こういう芸術関係の仕事は、マニュアルというものは特にないので、自分の感覚や感性、発想力、瞬発力、現場の状況で仕事をしていく必要があるのだと後で気づきました。でも、それは誰かに教えてもらうようなものではないので、きっと実践で少しずつ覚えていくしかないんでしょうね。

 

今までマニュアルを見て一つ一つ確認しながら仕事をしてきたので、この発想力のない私の固い頭では、この仕事に慣れるまでに相当時間がかかりそうな気がしました。

 

未経験であっても、やる気があれば転職できることもあると思いますが、今まで経験したこととあまりにもかけ離れすぎているような仕事の場合は、いつかどこかで限界が来るような気がします。

 

ブランクが長いわけでもないのでもっと早く馴染めると思っていたんですが、40代にもなると、体力の無さから少し「億劫」に感じることもでてきてしまうので、フットワークを求められる仕事だと余計に辛いですね。

 

期待はずれの新人さんに、職場の皆様方もさぞかしがっかりしているのではないしょうかね。でも、公共文化施設の仕事は、勤めてみないと絶対に知ることができない貴重な経験ばかりですので、いつまで続くかわかりませんが、自分なりにベストを尽くしていきたいと思います。

 

それでは、また。

 

 

 

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