【転職】3ヶ月で会社を短期離職した私が円満退社できた理由

退職届

公共文化施設に入社して3ヶ月。いろいろあって2021/11/30をもって会社を退職しました。

 

短い期間でしたが、普段は絶対見ることができない業界のことを覗き見ることができ、楽しいこともワクワクすることもたくさんありましたが、

 

私にはここで長く働き続けるという未来が見えませんでしたので、この公共文化施設での仕事は、残念ながら終了となりました。

 

「契約社員」として採用されたのにも関わらず、基本給22万円。賞与あり、原則毎年更新、昇給あり、70歳まで勤務可能、正社員の登用も積極的に行っているというかなり条件が良い会社でしたが、いろいろ悩んだ挙句、会社を辞めるという決断をしました。

 

ただ、辞めた後に知りましたが、「契約社員」という雇用形態の場合、なんと雇用契約期間中での退職は原則として認められてないようなんです。それを知らずに私は退職しました。

 

もし、「契約社員」が自己の都合で契約期間の途中で退職するのであれば、「やむを得ない事由」が必要となり、やむを得ない事由に当たらなければ、会社側に「損害賠償請求」されることもあるとのことでした。なんと恐ろしい。

 

私の雇用契約期間は「令和4年3月31日」まででした。その後は1年ごとに原則更新となっていましたが、今回は、完全に私が職場が嫌になって辞めるという自己都合のスピード退職でした。ちょうど試用期間内(3ヶ月間)での退職です。

 

この退職が「やむを得ない理由」であったと思いたいですが、私の中では最後は無理やり「円満退社」に持っていけたような気がするので、たぶん訴えられないとは思いますが。

 

ちなみに、この「やむを得ない理由」というのは、おもに以下のような理由を言うそうです。

 

1.本人の怪我や病気で就労ができなくなった場合

2.家族など介護が必要となった場合

3.ハラスメントなどがある場合

4.話し合って円満退職できる場合

 

 

ただ、実際には、「やむを得ない理由」ではなかったとしても、会社側も印象や社内環境の悪化につながってしまう可能性があるため、よっぽど本人が会社に損害を与えていない限りは「損害賠償請求」はしないようです。

 

今回私は、初めて「契約社員」という立場で働きましたが、正社員のようにいつでも自分の都合で辞められるわけではないということを知りました。今まで短期離職をしたことがなかったので、今後は気をつけないといけないですね。

 

私が、この公共文化施設を2021/11/30付けで退職しようと踏み切った理由としては、まず試用期間が「3ヶ月」というタイミングが一番大きかったと思います。

 

「試用期間」とは、会社が新しく採用した従業員の適正や能力を確認するための期間であって、会社にとっても問題がある従業員を最悪解雇することもできますし、

 

逆に従業員にとってもお試し期間ではあるので、様々な理由で長期就労が難しいと思われるときには、自主退職するのを認められやすい期間でもあります。

 

私としては、こちらのほうの話はよく聞くので、試用期間で辞めるのは問題ないのかなと思っていました。(世間的にはあまりイメージは良くないですけどね)

 

今回の退職理由は、慣れない未経験の業務と人間関係による過度なストレス、大ホールの舞台の裏方作業が思いのほか体力的にきつく感じたこと、

 

これから50、60歳代になって、果たしてこの仕事を長く続けられるのか不安を感じたことが退職を考えるきっかけになりました。

 

そして、決定的に無理かもと思ったことは、不規則な勤務形態(シフト勤務)にどうしても馴染めなかったことでした。

 

そして、何度か上の方(直属上司の上司)とも個別面談をしました。

 

面談の際、私は入社してからの不満や不安に思うことを一気に伝えました。私のこの気持ちをなんとか分かって欲しいと思いを伝えたつもりでしたが、私の前職が大企業だっためか、

 

「大きい会社で長く勤めていたような人達は、いろんな意味でこの業界や小さい会社の職場環境に馴染めない人が多くて、早々に不満が出て辞めていくことが多いんだよね」とあっさり言われてしまいました。

 

採用面接の時、この上の方も面接官としてその場にいましたが、私のやる気満々過ぎる発言を聞きながらも、(過去の例から)「本当に大丈夫なのかなぁ?」と正直不安に思っていたとのことでした。

 

最終的には、この会社の代表がおそらく独断で私を採用すると決めたと思われるので、この上の方の個人的な意見は取り入れられることはなかったように思います。

 

私が早々に音を上げて辞めると言い出すんじゃないかと思っていたようで、なんだか初めから見透かされていたようで、何も返す言葉がありませんでした。

 

ちなみに、私が勤務していた公共文化施設の勤務形態ですが「シフト勤務」となります。当然のことながら、イベントごとが多い土日祝日は休みではありません。

 

週休二日制にはなっていましたが、公共施設ですので毎週「月曜日」が休館になります。休暇を取る時は、その「月曜日」と催事等の有無によって「それ以外の曜日」に休暇を入れるという感じになります。

 

ただし、イベントや催事はおもに土日や祝日に行われることが多いですので、休暇を「土日祝日」に入れることは基本的には難しいです。祝日が休館になることは絶対にないので、カレンダーを見てもほぼ意味がないのが悲しいです。

 

前もって休暇の予定を入れていても、直前で何か催事などの予定が入ってしまうと急遽休暇を変更しなければならなくなり、徐々に自分の予定が立たなくなりました。

 

会社独自の予定表を見ないと、明日が仕事なのか休みなのか、今日は何曜日なのかもわからなく無くなり、早出遅出の勤務も不定期にあるためこの3ヶ月間はかなり会社に振り回されていました。

 

勤務時間については、基本的には8時間勤務ですが、イベントなどがあると8時から22時頃まで残業して勤務することもあります。

 

お昼休憩は、催事等があると1時間ゆっくり取るなんてことはできず10分くらいでササっと食べてすぐ仕事です。入社したばかりの頃は約30分休憩していたら、「いつまで休んでいるんだ」と怒られました。

 

応募する前に一通り求人票は確認していましたので、「シフト勤務」はある程度は覚悟してはいましたが、20年以上も土日祝日が休みで、同じようなルーティンで生活してきた私にはいろんな意味でかなりキツかったです。

 

ずっとシフト勤務をしている方には申し訳ないですが、私にはこの働き方は無理でした。長年やってきたきたことを、40歳過ぎて大きく変えてしまうのは難しいのかもしれません。

 

私が勤めていた公共文化施設ですが、その仕事内容は様々です。総務、舞台、音響、照明、事業、運営、設備管理など、いろいろな「職種」に分かれています。私が採用された職種は、「事業・運営」に関する業務でした。

 

求人票では、職種が「事業・運営担当者」の募集で、仕事内容が「イベント等の企画・制作・広報・運営」等と記載があり事務系が中心の仕事なのかなと勝手に思い込んでしまいました。

 

面接の時に、具体的に仕事内容の質問をしなかった私も悪かったんですが、「事業・運営」という言葉がくせ者でした。結局は、事業運営に関することを全て行う「なんでも屋」ということでした。

 

コロナが落ち着いてきて催事等が増えてきたら、実際に事務所内でやる私の仕事はほとんどなくて伝票整理などの事務処理は基本パートさんが行いました。

 

「契約社員」とは名ばかりで、「正社員」と同じ責任ある仕事を持たされ、「現場」と言われる大ホールや会館全体の裏方の作業(肉体労働)が、本来の私の仕事でした。

 

入社してすぐに手をケガしたら危ないからと、私専用の「黒い軍手」を支給されました。そして、この3ヶ月のうちに会場で使う大きくて重い備品類を運ぶことが多かったため腰と肩を何度か痛めました。毎日のように会館の端から端まで行ったり来たり走り回って、イベントの時は一日中立ちっぱなしでした。

 

まさかそんなことをするとは思っていなかったので、完全に応募する「職種」を間違えて入社してしまいました。

 

私がまだ20、30代なら軽々と元気いっぱいにできたかもしれませんが、もうすぐ50代になろうとしている私には、体力勝負のこの仕事が苦痛でしかありませんでした。

 

そして、ほかには、やはり「人間関係」の問題ですよね。狭い事務所の中に7人いましたので、嫌なことがあってもストレス発散ができず、他に気分転換できる場所もなかったのでかなり苦痛でした。

 

誰でも忙しくなるとイライラして人に当たりたくなる気持ちも分かりますが、同僚の年上男性職員や上司からの心無い言葉で傷つくことが度々あり、悲しくなって何度かトイレでこっそり涙しました。

 

それから、中途採用の辛いところは、きちんと研修をやってもらえないことでしょうか。特に人手不足の会社には多いことなのかもしれませんが、教えてる暇はないから自分で考えてやってよ!という無言の圧力がとにかくすごくて、

 

ある日、その同僚の男性職員からパソコンで資料の作成をお願いされた時には、簡単な説明とともに、「前任の〇〇さんが作ったデータがそのパソコンの中にあるから、そのファイルを自分で見つけて同じように作成して」と、こちらに顔も向けずパソコンで作業しながら口頭で言われました。

 

さらに、「よく意味が分からなければ似たような事例がインターネットで調べればあるからヨロシク」と。改めて今まで私は恵まれた環境の中で仕事をしてきたんだな…と思いました。

 

中途採用は即戦力として採用されているとは言え、ほとんどの人が最初は勝手が分からず周りに聞きながら仕事すると思うんですが、

 

入社してまだ1ヶ月くらいしか経っていないのに本気で言ってるの?と正直驚きましたが、忙しくてイラついているみたいなので、時間はかなりかかりましたが言われた通りやりました。

 

すべての指示が言葉足らずな感じで、教える気があまりないんだなと思っていたところ、入社して1ヶ月半を過ぎた頃には上司に、「〇〇さん(私)にやって欲しいことが色々あるのにサッパリやってくれない」と私に対する不満を言っていたようでした。

 

他には、「社員なんだからパートさんの面倒もちゃんと見なくちゃダメだよ」など面と向かって怒られたこともありました。頑張ってやっていたつもりでいたので本当に悲しくなりました。

 

もし、事務系の仕事であれば、ある程度言われなくも何となくどうすればいいか分かったのかもしれませんが、未経験の仕事だったので最初はやっぱり指示されないと分からないし、私もその男性職員に対して不満がたくさんありましたが、

 

「この職場ではどういう人を求めているのか?」と他人事のように冷静に考えた時に「私ではないな」と思ってはいました。お互い不幸だったのかなと。

 

私が人事担当者だったら少人数の職場で未経験者を採用するのははっきり言って無しです。教える人の負担が大きすぎます。

 

採用面接では、私の直属の上司はその場にはおらず、ワンマンと噂の代表が面接の主導権を握っていた感じでしたので、そういう会社はあとあと採用のミスマッチが起こるのかもしれません。

 

ただ、この仕事を長くしていれば、有名人やプロの業界関係の人達(舞台監督、スタッフ等)に多く会えますし、経験を積めば、芸能関係の事務所などに転職をして、ディレクター、演出家、アーティストなども目指せる夢のある仕事だとは思うので、

 

私の後任は、この業界に夢や希望を持っていて業界の知識や経験のある元気な若いの男性にぜひ来もらいたいと思います。

 

私は3回目の面談があった日の帰り際、もう誰にも迷惑をかけたくなかったので、「私にはこの仕事は無理です」と上司に退職の意向を伝えました。そして、翌日に退職届を提出しました。

 

楽しいことワクワクすること腹が立つこと辛いことなど一気に訪れた3ヶ月間でしたが、これも良い人生経験となりました。これからも公共文化施設の皆さんには、地域活性化のためにぜひ頑張っていただきたいと思います。

 

おしまい。

 

 

 

と、こんな綺麗な終わり方ができれば何も問題はなかったんですが、現実には退職届を出した後に1ヶ月間も会社に行かなければなりません。

 

しかも、入社したばかりの私には有給休暇がありませんので、上司や男性職員に冷たい目で見られながら毎日出勤し続けるという地獄が待っていました。出社拒否をしたかったところですが、それこそ訴えられそうで辞めました。

 

このままの状態だとかなり気まずい状態での短期離職となってしまうので、退職の「最終日」はどう過ごせばいいのだろうかとかなり悩みました。

 

今までは「立つ鳥跡を濁さず」で何事もなく円満退社できていたので、ここまで跡を濁しまくって退職となるのは初めての経験でした。

 

私が上司にちょうど退職届を提出したばかりの10月末。4年近く勤めていたパートさんが体調不良で私よりも先に退職しました。

 

退職の最終日には、皆から「元気になったら戻ってきてね」と、涙ながらに1人1人から感謝や労いの言葉をかけられていて、そして大きな花束を渡されていたのを間近で見ていたので、余計に胸が苦しくなりました。

 

そして、この一ヶ月後に、入社したばかりで突然辞める私に、職場の人達はどういう言葉をかけるのか?考えただけでもゾッとします。今すぐにでも逃げ出したいという気持ちでした。

 

すぐ後任者が来ることが決まっていればまだ良かったんですが、11月末になってもその話が聞こえて来なかったので、12月にいくつか入っている大ホールのイベントの時には、後任は絶対にいないということは明らかでした。

 

今回の私の退職騒動の件で、何も関係のないパートさん達を巻き込み、私のせいで人手不足になり、さらに仕事を忙しくさせてしまうのはさすがに心苦しく思ったので、なんとか最後は円満にまとまる方法はないものかと、毎日考えました。

 

そこで閃いたのが、「立つ鳥跡を濁さず作戦」です。そのまんまですが。

 

何をしたのかと言いますと、単純に険悪となった上司や男性職員に謝っただけです。「(私の能力不足により)お役に立てず大変ご迷惑をおかけしました」とあらためて謝罪しました。ちょっとした高級菓子も渡しました。

 

続けて、「後任の方が来るまでは、人手が足りないイベントの時だけ当面の間お手伝いいたします」と申し出てみました。結果的に、双方とも納得という形で折り合いがつきました。ひとまず一件落着です。

 

さすがに、この時「当面の間はアルバイトします」と言うのは図々しいかな思ったので、「ボランティア」でお手伝いすると申し出てみましたが、それは会社としてできないとのことだったので、時給1000円でお手伝いすることになりました。

 

内心は2人の顔も見たくない、謝りたくない、すごく悔しい気持ちもありましたが、今後もその会館のイベントにお客さんとして関わりたい気持ちがあったので、怒りの気持ちをグッと抑えて大人の対応をしてみました。

 

退職最終日の挨拶の場は、私から申し出てなくなりましたが、代わりに数日前から個別にお菓子を配り、一人一人に最後のご挨拶をしました。

 

表向きには、私が個人的(体力的)な事情により、社員から単発アルバイトを希望して退職するということになりました。私がそのように皆さんに言ってくださいと上司にお願いしました。

 

退職最終日の当日は、「来月からは忙しい時にだけ来ますので、ひとまずお世話になりました。またバイトで来るのでよろしくお願いします。」と言って皆さんに軽く挨拶し、和やかな雰囲気のまま帰ってきました。最後は、なんとか円満退社ができたかなと思っています。

 

それから、まだ本業が決まっていない状況ではありますが、(会社と要相談にはなりますが、)思いがけず副業になりそうな仕事が一つできてしまいました。

 

イベントの仕事自体は楽しいこともたくさんあり、完全に関わらなくなるのは少し寂しいという気持ちも内心あったので、気楽な気持ちで少しアルバイトができるのはいいかもと少し思っています。

 

人生思い通りにいかないことばかりで山あり谷ありですが、また新たな人脈ができ知り合いが増えたので、結果的にどうなっても、ここは前向きに楽しんでいこうかなと思ってます。

 

「四十にして惑わず」にはかなり遠いところにいますが、後悔のないよう生きていければいいなと思います。

 

それでは、また。

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