昨日は、線状降水帯の影響で私の住む地域でも所々で川が氾濫しました。
ニュースにはならなかったものの、夜には市役所から土砂災害警戒警報や避難指示の放送、外ではサイレンが鳴り響き、近くの道路は水没して通行止めになるなど、かなり物々しい感じでした。
ただ、私の家の周囲はめったなことでは水没はしない(少なくとも私が生まれてから約50年近くは浸水していない)場所なので、今回もきっと大したことはないとは思っていました。
そして翌朝。すっかり水が引いていて、昨日のことが嘘のようでした。庭に植えていた草花が雨で倒れたくらいで、いつもの平和な一日でした。
今まで台風などがあっても、いつもこんな感じですので、つい数年前までは避難指示があっても、全然無視して、うちは大丈夫だろうと家でテレビを見ながらボーっと過ごしていました。
でも、ここ最近は、被害は少ない大丈夫だろうと思っていても、あえて避難所に行くことにしています。
その理由は、同居の高齢の母親がいることと、あとは、「自分のため」にです。いずれ自分が一人になった時に災害にあったらどう行動すればいいのか、訓練のつもりで行くようにしています。
たぶんこの先も独身だと思いますし、兄弟や親戚がいたとしても、いつも助けてくれるとは限らないので、まだ40代の気力や体力があるうちから老後に向けて少しずつ色々なことを経験して、「危機管理能力」を身につけようと始めました。
私の住む場所は、高台にある母校の小学校の体育館が避難場所になっていますが、そこへ行くのは今回が2回目となります。
行ってみた感想としては、やっぱり今回も避難所に行って良かったです。(前回も同じように感じました。)
災害に限らず、生きていると色々なトラブルがありますが、いくら本やインターネットで情報や知識を身につけて頭では分かったような気分になったとしても、やっぱり一度でも経験したほうが断然身につきます。
また、避難する際も、あれはダメな行動だったと振り返ることができるので、その反省点を踏まえ次回に活かすことができるので、いろいろ勉強にもなります。
ただ、いくら事前に準備して自分では用意周到にできたとしても、同居の家族がいた場合は、予想外の行動をされてしまったりするので、そこは課題だったりはします。
その課題ですが、もうすぐ80歳の母の行動(準備)がとにかく遅いことでしょうかね…。やたら謎の荷物が多すぎる(今回は4つ持って行った)、家を空けることが気になり過ぎて、家の戸締りや片づけなどあれこれやり始める、などとにかく出発までにかなり時間がかかることでしょうか…。
今回も喧嘩しながら、急かして急かして約30分後に家を出ることができました。もう途中で、「こんなに時間かかってたら、本当ならもう流されてるよ!」と、私もイライラしてしまいました。なかなか自分が思ったようには行きませんね…。
ちなみに、避難する際に持って行く物は、ネットなどでよく紹介されているので事前に準備はしておいたほうがいいと思いますが、
住んでいる自治体の避難所にどういうものが用意されているかによって、少し持ち物を減らすこともできるので予め確認しておいたほうが良いのかなと思いました。
避難所の中の様子になりますが、今回から各家族ごとにテントが用意されました。前回は、懐かしの体育マットが2枚敷かれていて、その上に座っていました。
ただ、マットは固くて疲れるし(それに臭い)、なにより誰がいるのか遠くからでも丸見えなので、あまり会わないご近所の方々が母を見つけると近づいてきては、一緒にいる私を見て「〇〇ちゃん(私)、久しぶり。今何しているの?」なんてよくある会話が交わされ、まあまあ地獄でした(笑)
ちなみに、私は「独身」であること自体を恥ずかしいとは思っていないので、嫌な気持ちは持ちつつも近所の方とも堂々と会話します。独身でも普段から一人の「大人」として恥ずかしくない行動をしていたいとは心がけています。
避難所に入ると最初に受付がありますが、受付票に名前や住所を書いて、そのあと健康状態のチェックや検温があります。
そして、係の方から一通り説明を受けて受付を済ませると、市役所の方が設置したテントに案内されました。
テントは、ワンタッチタイプのもので、1メートルほどに畳まれていたものが、あっという間に3畳ほどの広さのテントになりました。
テントの入口はすべて窓側を向いているので、誰がいるのか全く見えずプライバシーもちゃんと守られていました。ただし、天井部分は開いています。
それから、受付の際に、水、パン、バスタオルを受け取ったのですが、前回のパンはいかにも保存食という感じでパサパサしていて、あまり美味しくはなかったのですが、今回はメープル味のパンで、しっとりふわっとした触感で美味しくいただきました。
あとは、保健師さんがテントを一つ一つ回って、現在の健康状態を細かく聞きに来てくれて、血圧を測ったり、気遣いの声をかけてくれたりもしました。これも前回はありませんでした。
前回の対応に比べたら雲泥の差で、本当に感動しました。かなり快適でテンション上がりながらゴロゴロ寝転がっていたら、なんだか昔、家族でキャンプした時のことを思い出しました。
なんだか楽しくなってきて(不謹慎ですが)、次に避難する時は少しアウトドアグッズでも持ってこようかなと、ちょっと思ってしまいました(笑)
避難所には3時間くらいいましたが、本当にあっという間でした。もともと泊まるつもりはなかったのもあり、雨がほぼ止んたタイミングで23時頃には家に帰りました。
大きな災害があるたびに、自治体等では何度も避難を呼びかけていますが、家から出るのが面倒、自分は大丈夫、と思って避難所には行かないという人が多いのかもしれませんが、
たいして被害がなさそうでも、一度は「避難訓練」のつもりで避難所に行ってみるのもいいのかなと思いました。もちろん、係の方も「被害がないのに何で来たの?」とは言わないですし、とても優しく親切に気遣ってくれます。
また、避難所に行くまでのルートも重要だと思いました。今回もいつも通りに最短ルートで行こうとしたら、道路が水没していて通行止めになっていて一瞬焦りましたが、別ルートでの行き方も頭に入っていたので、すんなり到着しました。
それから、一人で行くのが心細い、不安と言う方もいると思いますが、20、30代くらいの女性も一人で来ていました。行けば何とかなります。なかには、旦那さんが家に残り、一人で来たという高齢の女性もいましたが…。(おそらく行く行かないで揉めたのかと?)
今回の避難もいろいろ勉強になりました。次の避難指示はいつになるか分かりませんが、日頃やっていないことは、すぐに実行できないですし、判断が遅れる場合もあるので、何かあっても咄嗟に動けるようにフットワークは軽くしておきたいなと思いました。
最後に、
今回の避難は、キャンプしているような気分で個人的に楽しかったのですが、いつも災害の時に思うのが、アウトドアの知識や経験は、災害の時にかなり役立つということです。アウトドア経験も危機管理になると思います。(アウトドア好きで良かった。趣味と実益を兼ねてます)
また、物に溢れて便利な世の中ですが、本当に急を要する場合は、それらを全部捨てて、身一つで逃げ出せるかにかかっているので、あまり物には執着せずに、便利になり過ぎない生活も大事なのかなとも思いました。
南海トラフ巨大地震も近いうちに来るとのことなので、今から考えておきたいところです。
それでは、また。
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